2023年6月9日。
きょうはタオ氏の9歳のたんじょうび。
この先毎年、4月におとうさんの誕生日で、5月14日はおかあさんの命日(とジュンの誕生日)で、
6月9日はたおくんの誕生日に
連続でケーキを焼くのかなと思った。8月にはたきのおばあちゃん(たおくんのひいおばあちゃん)の誕生もあるから、春から夏は、ずっとケーキを焼き続ける。
わたしたちは生まれてきた日を祝うけど、死んだら命日にお供えするってなんだか不思議。生まれた日から、死んだ日にそれは移って、大切なひとを思う。
お母さんは潤の誕生日に死んでくれたから、自動的に愛するひとの生まれた日と死んだ日を同時に祝うことになる。(潤→魂の片割れ)
ところで4月と5月にスポンジを焼いたとき、やっぱりどうにもふわっと感が出なくて、原因を考えていたんだけど、
普通の砂糖を使うかわりにてんさい糖を使うのが原因かもと思い、今回初めて
普通のグラニュー糖を使って焼いてみた。
すると、今までどうしたってお店の味が出せなかったのが、ついに
お店で売ってるケーキのクオリティのスポンジが焼けた👏👏👏✨✨
今回は夏なので、行ったスーパーにイチゴが売っておらず、フルーツとマンゴーを挟んだ爽やかな感じにした。
ショートケーキは、いつも作るたびに
食べるたびに たまに買ったものも食べるたびに、
ぜいたくなデザートだなと思う。
他のチョコレートとかチーズのと違って
口の中であっという間に消えてゆくそのケーキは、他の食べ応えがあるケーキよりも、一瞬で消えてなくなるのに
シンプルな分細やかな気を払わなくては上手に膨らまず、手間がかかる。
そしてそのクオリティには、砂糖の種類も関係してたんだよな。
と思った。
泡立てて、生地を型に流すとき。
焼き上がり、生地が膨らんで、熱いままオーブンから出して、ひっくり返して冷ますとき。
背が高くのびのびとふくらんだあとに、それはぎゅっと縮こまってしまったりする。
持ちあげたときの重さの感触で、密度を感じて、それが口に入ったときにどんなふうかが、既にわかる。
とても繊細で、材料はなんでもない卵と砂糖と小麦粉だけなのに、タイミングとかスピードとか泡立てる度合いが全てを決めるんだけど
今回焼き上がったときに、両手で小さな型を持ち上げたときに、
「あ。」
と思った。
まだ食べるまえに、ふわっとしてる感じがしたんだ。
味は、いつものケーキとは全然違った。
すっと融けて消えて、なんの違和感もないケーキ。
「なんの違和感もない」ことは、成功しているということだ。
「なにかが変」であるときは、絶妙に調和してないということでもある。
そして、タオくんは、美味しいけどいつもの方が好きと言った。
そして、わたしもそう思った。
きっと死ぬ間際にお母さんが、
「まいの作ったケーキが、あれがなんか好きなんだよね」と言ったことばと同じく
お店で売ってる感じじゃない素朴な感じが、ちょっとだけ重たくて、食べたときに「食べてる」感じがする感じが、
食べ慣れた砂糖の甘さじゃなくて、どこか懐かしくて野暮ったい感じがする甘味が、見た目がちょっとダサくて変なのが、
それが、「ママが作ったやつ」とすぐにわかる味
その味こそが、どこにも売ってなくて、”あれが食べたい”と思う味なんだろう。
ーーー
調べてみると、やはり上白糖のほうが膨らみやすいと書いてあった。ただ、そういう意味で甜菜糖(てんさい糖)を使っても、しっかりと泡立てることに成功したら、もうすこし自分の思うスポンジに近づくんじゃないかと感じた。
自分が、ずっと食べたいと思えるケーキを焼けるようになること。
大切なひとたちに、ずっと食べたいと言ってもらえるケーキを焼けるようになること。
愛するひとたちの生まれた日や死んだ日のために焼く
そのリチュアルは、わたしにとっていつだってとても大切な意味がある気がする。
今回作っているレシピはこちら。↓
甜菜糖を上白糖でやりました。
卵はLではなくMサイズ(日本規格)で。生地が多過ぎても、ダメ。
あとはオーブンの温度が、機種によって180度では焦げるので、今回は170度で25分焼いて成功した。
2024年5月 グラニュー糖とてんさい糖を半々で焼いたら、完璧なケーキと愛されるケーキのハイブリッドが完成👏👏