春満開の温かな夜に、ミリクトンのファーストフラッシュを淹れて、Pat Methenyのギターを聴いていたら、そうか、この温かなズッコケ感というのは、セクシーさというかエロなんだなと思った。
端正で、裾が揃った精密な美しさに宿るエロもある。
でも揃った精密な調和からぴょッとはみ出すからこそ、それは不意をついてドキッとするし、そういうエロがわたしは好きで、
そういうときにいつも、
spontaneous という単語をわたしは思い出す。
すぱんていにあすというのは、日本語にはあんまり訳せない意味の単語で、「自発的な」って意味なんだけど、
まい的に訳すとそれは、エロいって意味な気がする。
または「やわらかくずっこけている」という訳を与えたい。
整列の好きな日本人には、どちらかというと苦手な概念な気がする。でもファッションの好きなひととかだと、
「抜け感」みたいなやつ。
なににせよ、枠に収まらないかんじというのはきっと、人々にときめきとエロを与えるってことだ。
あまりにはみ出して、調和や美しさを欠いてはエロは損なわれるけど、自分らしく生きるというのは、そういうこと。
どんなであれ、自分らしさを大切にして、それが世間一般からはみ出していることを厭わなければ、自然とそこにセクシーさが宿る。
前おきが長くなったけど、Pat Methenyを聴きながら明日の朝食べるグラノーラを焼く深夜。
春が近づいて、温かいことを祝福して歓ぶために、いつもの基本のグラノーラのオイルに、ココナツオイルを加えて、アーモンドの代わりにココナッツを入れる。
ココナツというのはいろんな場面で多用する食材。ココナッツウォーター、ココナッツ、ココナツミルク、ココナツオイル。ヴィーガン達には乳製品の代用としても欠かせない。
だけど、真冬にはあんまり使いたくない。
あの楽園の風味は、やっぱり温かくてなんぼの土地を連想させるから。
長い冬が明けて、陽気が続いたら、いつものグラノーラのナッツにココナッツを加えて、オイルにココナッツオイルを入れよう。
今夜はクランベリーとカシスとバナナチップにした。
あたたかなズッコケ感を大切に。
基本のグラノーラ
(まあまあ食べきりサイズ 家族多いとあっという間になくなる 1人〜2人サイズ)
- オーツ 100g
- 粉(中力粉または薄力粉)20g
- ベーキングソーダ 小さじ1/8
- シナモン 小さじ1/8
- 塩 小さじ1/8
- てんさい糖 15g
- バニラオイル 小さじ1/8
- 油 20g
- ミルク 大さじ1〜2(なんとなくまとまるまで)
- メープルシロップ 15g
- アーモンド 20g
- サンフラワーシード 15g
(ナッツすきなもの合計35g) - ドライフルーツ(すきなもの合計35g)
180度で8分やいて、混ぜて様子見ながら2〜3分焼く
とくべつに記載がないもの
粉:薄力粉と強力粉半々、または薄力粉
ニネターブル配合
全粒粉1:強力粉1:薄力粉2 の比率でまぜたもの
油:香りのついていないオイル
ニネターブルがよく使う油
透明のごま油か米油
ミルク:牛乳に限らず、豆乳、オーツミルク、アーモンドミルクなど
※クラスター(かたまり)が好きな人は、オーツに対して粉を多めにする(つなぎの役目)
レシピにまつわるご質問、”これで代用可能ですか?”というご質問あれば投稿してください☺︎
※ミリクトン ダージリン地方にある茶園の名前
※ファーストフラッシュ 日本茶でいう新茶のこと。春に摘んだ茶葉。