6/13/23 投稿分
分量をアップしました 9/9/23
餃子の思い出といえば、昔34Stの韓国精進料理屋(NY)で働いていたとき、なぜか休み時間にみんなで餃子の具を包まなければいけない業務があって、チップがもらえないのになんでタダ働きせにゃならんのだろう…。とものすごい苦行だった想い出。アメリカのウェイトレスは給料がすべてチップなのである。
レストランで働くのは、厨房もウェイトレスも激しい体力勝負で、もやしっ子のまいちんにとっては、立ってるだけでもしんどかった。
忙しい時間帯についていけなくて何度も泣いちゃって、優しかったマレーシア人の同僚たちが具合でも悪いのかといつも心配していた。
韓国ドラマに出てきそうな若い韓国人の少年(同僚)に、
「なんでスーはそんなにガニ股なの?真っ直ぐ歩けばきれいなのに。」と言われてカッチーンときて、でも韓国ドラマに出てきそうな可愛い感じの少年だったので、何も言えなかった想い出。⇦餃子関係ない
韓国人になりすまして「スー」という名前で働いていたころの話だ。
そこはヴィーガンの店だったので、色鮮やかで色とりどりの料理はすべて野菜でできていた。もちろん餃子も。
主に豆腐としいたけ、にんじんにキャベツなどの材料に味がつけられているシンプルなDumpling (餃子は英語でダンプリングという)だったが、ふしぎとやっぱり美味しくて、店のメニューの中でも定番の人気メニューだった。
そしてもうひとつの餃子の想い出といえば、くによの餃子。
くによは料理が嫌いで、毎日毎日辛そうに料理をしていたが、その中で家族みんなに絶大なる支持を受けていたメニュー、それは餃子だった。
くによの作る餃子は、美味しかった。
にんにくの入っていない、合い挽きの肉とニラとキャベツだけで作る餃子。なんの変哲もトリックもない配合なんだけど、それはお店では売っていない味だった。
ただ野菜が多いだけの餃子でもなく、でもよく中華料理やで出てくる餃子でもなく、くによの餃子。
一度母が死ぬすこし前に、東京の妹が繰り返し帰省していた頃に、「この餃子、めっちゃ有名店の人気のやつなんだけど、美味しくて一度食べてほしい」と買ってきてくれたことがあって、2人で食べた。
妹は、「なんでこんなに美味しんだろうと思って考えたんだけど、お母さんの作る餃子にちょっと似てない?」
と言った。
たしかにその有名店の餃子は、普段いろいろな餃子店で食べる餃子とは少し勝手が違い、肉の感触よりも、野菜のフレッシュさが前に出ていた。
「それでもくによの餃子には劣るね。」
わたしはそう言って、実際にくによの餃子を「惜しい」感じにした味だとおもった。
まだお母さんが生きて元気だった頃に、好きだったメニューを作れるようにと餃子の作り方を習ったことがあり、しかし母から子に受け継がれるメニューなどにレシピなどがあるはずもなく、すごく目分量で大体のおぼろげな記憶だけでその餃子は成り立っている。
一度、きちっと丁寧にくによの餃子を作ってみたことがあって、見事にそれは、くによの味ではなく、普通の餃子になった。
その時にわたしは悟ったのだ。
そうか、くによの餃子は丁寧に作ってはいけないのだ。
キャベツも、ニラも、細かく丁寧に切って丁寧に混ぜては、全部がまとまってしまうが、ざっくり作って、雑を心がけて、あー、包むのめんどくせえな。と多少かったるい感じを出す。
そして丁寧にマインドフルネスに包むよりも、忙しい雑務の片手間に急いで包んで焼く。
すると、食べても食べても胃にもたれない、本当に美味しいくによの餃子の完成だ。
くによの餃子の日は、家族全員喜んでそれをたらふく食べて、さらに次の日の昼にもまだ残ってるか、楽しみにするくらいの愛され方だった。
その日は、ラーメン餃子定食などという、他のものは何もいらない。
真っ白なご飯に、餃子だけをめいっぱい食べる。
わたしはお肉が嫌いだったが、その餃子だけはどれだけでも食べられた。
今でもときどき、くによが作る餃子を、作る日。
その日はなんだか自分が誇らしい。
また今度材料を計ってつくってみようとおもう✋
アメリカで作ったヴィーガンのダンプリンも、また思い出して再現してみたい。
※くによ=まいちんのママ
くによのぎょうざ
くによのぎょうざ 約60個分
- 合い挽き肉 260g
- にら 60g
- きゃべつ 1/4 ゆでて刻む、絞った後240g
- 鶏ガラスープ 大さじ1
- 塩こしょう 少々
- しょうゆ 小さじ1
- 生姜 小さじ1
- 卵 M一個
Tips
・餃子の皮に包んでいく。具が多すぎても少なすぎてもダメ。
・くによになりきったつもりで、雑さを心がける。
・豚のひき肉でやると、普通のお店っぽい餃子になる。合い挽きにすると、くによ感UP
ポン酢などで食べてもいいけど、まいちんは適当に混ぜて餃子のたれを作る。
ぎょうざのたれ
- しょうゆ 大さじ2
- 塩 小さじ 1/4~ 1/2
- 酢 大さじ2
- さとう 小さじ2
- ガーリックパウダー 小さじ1/4~ 1/2
- ごま油 少々
- あればちょびっと豆板醤(なくてもよい)
味はおこのみで調節してください
翌朝のたきのおばあちゃんのお弁当も、ぎょうざだけ弁当。ぎょうざだけを100パーセント満喫するために、ぎょうざのみ。
たおくんもお父さんも、くによのぎょうざはめいっぱい食べるので、たくさん。