汗をかいて、外から戻ったあなたが
話しながらコップに氷を入れたから
台所にいたわたしは1ガロンの水のボトルをかかえて、何かに笑いながら
その大好きな手の中にあった小さい方のグラスにそれを注いだの
水をちょうだいなんて言われなくても、水を飲もうとしてることがわかった
コップに水が自動で注がれたのを見たあなたは驚いて、
「先を読んだね」と言ったけど、
どうしてわたしにそんなことができるかって
いつも、いつも、わたしにそうしてくれてきたのが
あなただったから
ティッシュを持ってウロウロと、不安そうに何かを探す私に
「ゴミが捨てたいんでしょ?」とそう言って
泣きながら突っ立って
どうしていいかわからなかった私を抱きしめて
「大丈夫、手伝うから」とそう言って
いつも、いつも、
わたしが何にこまってるかを
何も言わなかったのに
じっと見つめてきてくれたから
だからわたしは今、生きられてる
ひとことも話をしなくても
あなたが何を食べたくて、何を飲みたくて、何がしたいかが
わかるようになりたい
生きることが
1人でするものじゃなくて
グレープフルーツの皮をむかなくても
誰かが必要な時にそれをむいてくれて、ただむさぼり食べるだけでいいんだっていう人生を
そのステキな毎日を
体験してほしいから
わたしがいつも、あなたにそうしてもらってきたように。