母親らしいこと何一つできずに
ただ助けを乞いたり
支えろと無理なことばかりを言い続けた後で
なお
文句ひとつ言わず
愛を与え続けてくれた、舵央
もう、ダメだと何度も思って
2人とも、ボロボロに傷ついて
堕ちるところまで堕ちた挙げ句の果てに
引き離されて
わたしたちが2人でいられるように
助けてくれるひとは居なくなって
どうしていいか
本当に
わからなかった
長い、長い辛い時間のあとで
たおくんはわたしの知らないところで成長していて
前には持てなかった勇気を持てるようになっていて
わたしを
怖がっていた日々から
助けてくれる日々へと
遂に、シフトした。
あのとき皆が
絶望的なわたしたちの状況を
死ぬ気で救おうとしてくれたから
時間差で
今
いろんなことが調和に向かおうとしてるよ。
ほんものの連絡帳を
まだ一度も見たことがない、母親に
「まいにち、こんなふうに書くんだよ」と教えてくれる
文字も計算も
一度も教えたことのないすべてを
世界で吸収してわたしに、教えてくれる