誰かが、誰かを憎んだり
疑ったり
嫌いなことに
胸が苦しくて
今日はずっと、悲しくて、動けなかった。
自分が誰かから憎まれることもいやだけど
ただ、誰かがそういう気持ちをもっているのに触れたときに
今日は、悲しかったんだとおもう
何かを正したいとか
正義を押し付けたいとか
いいことをしたいとか
そう言う感じじゃなくて
ただ、なにかが傷んでいるのを見たら
そっと、それを治したくなる
お花とか
壊れたものとか
息絶えそうな、生き物とか
どんなものを、食べて、過ごしているかを
訊かれたときに、いろんなものを答えるわたしをみて、
食べれるものや、食べれないものや、
食べれるときや、食べれないときを
「マイサンはほんとに、愛を食べてるって感じだよね」と言われてから、しばらくすごして、
わたしはきっと、本当にそうなんだとおもった。
なにかの食べ物や、言葉や、誰かの身につけてるものじゃなくて
愛を食べて、生きるから
いつも、本当に
すべての自分の生きる糧が、文字通りの愛なんだろうとそう思う今日
タオ君が帰ってきて、今日かなしかったことを言った。
ママが、りゅうじに会いたくて、きてほしくて、ずっと何年も待っていることや、きてほしかったけど、みんなはそうじゃないかもしれないこと。
みんなは、男の人が嫌いで、男の人を必要としてなくて、子どもの男の子はすきだけど、大人の男は嫌いなんだって。
そう言ってしょんぼりして動けなかったわたしに、
ぼくは、大人の男が好きだよ。
みんなにきてほしいし、好きだよ。
と言ってくれたタオ君。
「ママ、だいじょうぶ。
りゅうじは、今はこなくても、必ず来るから、しんぱいしなくていいよ」
とそう言って、
ボクは、男も女も、会ったことがあるひとは、みんな好きだよ。
と、昔から見せてくれる博愛の、誰もを疑わず、誰をも愛して、
誰をも信じる姿に
本当に安心して、
一番そばにいるたおくんが、愛でいてくれることで
わたしは生きていられるんだと
そう感じた。
わたしにだけ優しく
わたしにだけ愛を注ぎ
わたしにだけ
尽くさないでほしい
昔から、わたしをたいせつに扱ってくれる人が、目の前で態度を豹変させて、他のひとにいじわるく接するたびに、それが怖くてたまらなかった。
誰かを大事にできる人が、自分のことをとても嫌そうにするのが、悲しくてたまらなかった。
誰かが、誰かを、いつも大切にしてほしい
いつも、誰かが、誰かを信じていてほしい
自分自身のことを、心から大切に、愛してほしい
ボクは、みんなが好きだよといつも言い切ってくれる
タオ君が、ママを大切にするだけじゃなくて
他の人にも優しくいてくれますように、と思いながら。
タオ君が
今日はボクの部屋で寝るか、誘ってくれた。
タオ君は、タオ君のこと好き?と訊いたら、
大好きだよと言ってくれた。
葉っぱも元気に育ってねと言ってくれた。
ここは、愛に満ちている。
世界もそんな場所になっていってほしい。