一晩中起きたまま、朝を迎えて
暗がりのなか、いまかいまかと雪が降るのを待った。
顔に、湿った雪の小さな粒が次々とくっつくのを
冷たく感じながら、まだ暗い中外を歩いた。
世界が真っ白になっていくのは、いつも本当にほっとする。
それが冷たければ冷たいほど、
優しい感じがするんだ。
陽が登って世界が明るく白くなったのを確認して、短い眠りについた。
毎日、ゆきちゃんや福祉の人が電話をくれて、わたしはずっと生きている心地がする。
たこやきをもらって、暖かい夜を過ごして、
静かで良い1日だった。