もう、どこにもいくあてもないのだとそう思った。
もう、どこに向かえばいいのかけんとうもつかなかった。
それが今日
道のつづきがあるような気が
一瞬した。
希望も
行き先も
すべてを無くした場所で
微かに
ほんとうにわからないくらい微かに
ほほをかするようにして瞬くあわい光
わたしは、生きていていい
多分
いま、新しい場所に入った。
人間と
感情と
この世界と
あの世界
すべてを差し置いてきっとまた、歩み出せる
信じられないくらいのスローモーションで、それははじまるんだ。