どちらの味方もしないでいられるということは、
ほんとうの聡明さだと思う。
そういう人に出会うと、本当に安心する。
意見をただ言わずに、黙ってどっちつかずに見てみぬふりをすることとは
次元が違う。
黙って見て見ぬふりをすることは、どちらかの肩を持つことよりももっと愚かなことだ。
自分の身の上にただ共感して溺れさせたり、
相手を庇って辛い気持ちを増長させたり
誰かの肩をもつということは、必ず誰かを陥れることになる。
そんなときに、誰の味方をするでもなく、最良の道を探そうと、真摯に話を聞いたり知恵を絞ったりできるひとたち。
たくさんではないけれど、そういう人がこの世界にちゃんと居てくれて、それは本当の希望であると思う。
ふたつの違う世界が共存するということは、可能だ。
発達障害の人と、定型発達の人が、愛し合って、支え合って、ずっと寄り添うことは可能なのだと体現してきた人に出会えて、
今日はじめて希望を見せてもらったような気がした。
嬉しかった。
ずっと泣いていた場所に、光が差し込む。
「本当のこと」をちゃんと言える人が
こんな近くにいてくれて、本当に嬉しかった。